〜雨と農家とお金と桃の木〜

今日は午前中はひたすら草刈りでしたが、お昼に雨が降ったので桃の作業スタッフさんはお休みになり、僕はこうしてのんびりブログを書いています。
いよいよコチラも梅雨入りの予報が出ましたので、しばらくはハウス内の仕事が中心になりそうですね。
それて、写真は以前ブログでご紹介させていただきました、グレートジャンボあかつき(GJAK)なのですが、この木は現在十年生です。
ココまで大きくなるのに実に十年かかりましたが、このサイズまで成長いたしますと、1本の木に800〜900個くらいの桃を成らせることが可能になります。
モチロン、木によって多少の個体差がありますが、畑の端に植えてあるこの写真の木は、遠目に見てもかなり大きいので、おそらく1000個以上は着果できるのではないでしょうか。
「この写真」
「この事実」
「この着果数」
だけを都合良く切り取って考えると、「もしかして農家って儲かるの?」
と、思われる方もいらっしゃるかと感じます。
しかし、当たり前ですが、「経費」がかかってきます。
自分、家族、従業員さんの人件費を全て時給換算すると、一体いくらになるのか。
肥料代、農薬代、農業資材代、農機具代、燃料代、電気代、水道代…全て計算すると一体いくらになるのか。
また、JAさんに出荷させていただく場合、その他諸々の手数料をお支払いさせていただかなければなりませんし、かと言って、桃である程度の生計を立てている身としては、とても個人で総て捌ききれる量ではありません。
それで、コレは僕個人の見解で恐縮なのですが、誤解を恐れずハッキリ言えば、「農業は儲からない仕事」だと思います。
厳密に言えば、「儲からない」と言うよりは、「もっと儲かる仕事が世の中には山ほどある」
という意味です。
なので、「本当にお金儲けがしたい」なら、あえて「農業を選ぶ必要は無い」と感じます。
色々差し当たりがあり過ぎて、あまり詳しくは書けませんが、基本的に「現代の農業は、儲かりにくい」です。
この先の食料事情、世界情勢によっては「農業も儲かる」仕事になる可能性はあるとは思いますが、語弊を承知で言わせていただければ、「今現在、世の中のシステム的に、農業はどうしても儲かりにくく」なっています。
しかし、「うちは儲かっている」と感じている農家さんはたくさんいらっしゃると思いますし、モチロン、僕はそれを否定する気持ちは一切ありません。
ただ、「僕の価値観」では、「農業」と言う分野は「他の業種」に「比べて」「明らかに儲けにくい」気がします。
例えば、僕の住んでいる福島県は、「全国有数の農業王国」と言われております。
しかし、そんな福島県の「全農家さんの売上を合算」しても、「3000億円」まで行かないそうです。
ちなみに福島県の面積は「全国3位」です。
しかもこの数字は、「売上」です。
「売上」でこの額と言うことは、当たり前ですが、「利益」はこの数字よりも、遥かに遥かに遥かに遥かに遥かに低いわけです。
モチロンですが、別に僕は「農業のアンチ活動」をしているわけではありません。
さらに、農業の立ち位置に付いて、農業を取り巻く事情に付いての、世間の批判をしているわけでもありません。
ただ、「これほど素晴らしい仕事」である、「農業が儲かりにくい」と言う「事実」が、ただただもったいないと思うだけです。
しかし、そう言いながらも、我々農家は、良いモノを作り、しっかりとした営農を行っていれば、それなりにご飯は食べていけます。
しかも、ブログで何度も何度も述べさせていただいている通り、農業はめちゃくちゃ楽しいです。
と、言う事なので、「農業は儲かるから!!」と思い、「就農を決意」する方かいらっしゃるとすれば、正直、僕はオススメできません。
しかし、「農業をやってみたい」や「畑仕事、自然が好き」など「農業の楽しさ」に照準を合わせて就農を志す方は、ぜひともチャレンジしてみてほしいです。
僕が就農に興味がある方にできるアドバイスがあるとすれば、せいぜいそんなものです。
だけど3日やったらやめられませんよ、ふふふ。
