〜根張り良ければ全て良し〜

農業界ではよく、「苗半作」という言葉を聞きますが、僕も自分の経験上、本当にそう思います。
農作物の種類によっては「生育初期」の根張りで、その後の生育具合、さらには収穫力まで決定されてしまう部分がありますので、そこに向かい照準を合わせて栽培管理を行って行くことが、非常に肝要だと考えていますね。
もちろん、そう言った意味で、種を蒔く時期や、苗を定植する「時期」もかなり大切なのですが、最近は温暖化が加速してきている風潮があるので、作業のタイミングが前倒しなって来ている部分もあると言った感じであります。
今回のブログ載せてある写真は4年前にキュウリを定植した風景なのですが、これはどう見ても良い状態とは思えませんよね。
実は7月に注文した苗がかなり余ってしまい、9月半ばまで毎日水をかけて延命させて、ボロボロになった苗を無理やり気合いで定植したキュウリ畑であります。
最善は尽くし、できることはやりましたが、予想通り、決して満足の行く結果は出ませんでした。
近年は9〜10月でも気温がそれなりに高いため、それなりにキュウリの収穫は出来ましたが、労働力、経費、心労…色々と総合して考えますと+ではありません。
ただ、「自分の中での経験」としては、前向きに「+」に捉えていきたいですね。
まあ、古来より「三つ子の魂百まで」ということわざがありますが、人間に対してだけではなく、まさに農業でもそれは言えると感じます。
スタートダッシュに成功すればある程度の結果は出やすく、逆に初っ端からズッコケると、残念ながら挽回は厳しい場合も多々ありますね。
例えば人間の場合、「超一流」になる方は、「幼少期から」その分野に対する教育を受けている場合が多いと言えます。
歌舞伎役者さんなんかも、かなり早い幼いうちから舞台に上がらせる伝統があるそうですし、オリンピック&プロスポーツ選手、プロ棋士など、特殊なジャンルでずば抜けた能力を発揮する方たちは、殆どの場合「幼少期の環境」でブーストがかかっているケースが多いのではないかと考えております。
ある意味では「鉄は熱いうちに打て」と言い表現も当てはまると思いますし、とにかく人間も植物も「初期の段階」「細胞がまだ未発達のしていない段階」に、良い環境を整えてあげれば、自ずと良い方向に進むように設計されているのかもしれません。
そう言った見解が今は一般化しているため、「超一流」はある意味では「作る時代」とも言えますが、遥か昔から経験則により、その事実に気づいていた先人たちの眼力は素晴らしいものがあると感じます。
ちなみに僕の幼少期の話ですが、英才教育もへったくれもなく、父親から「1つ作ったら10円やる」という甘い言葉につられ、ひたすらにJA出荷用のイチゴの箱作り励み、さらに少年期も同じように言われるままにJA出荷用のイチゴの箱作り、そして、青年期は親に反発しつつもやはりイチゴの毎日箱作りでした。
その結果、僕はただのイチゴの箱作りが異常に上手い変なおじさんになってしまいました、ははは。
僕の人生の生育初期の根張りは本当に正しかったのでしょうか。
いちおう、スペシャリストと言えばスペシャリストで、JA出荷用のイチゴの箱作りには、かなりの自信はありますよ。
うーん、でも、松浦農園では5年前にイチゴ栽培辞めちゃいましたからねー。
…………。
「What a lifetime(なんて人生だ!!)!!」
