〜胡瓜一体〜

そうですね、僕がキュウリの栽培を始めたのは数年前の台風19号で、川沿いの松浦農園のモモの樹が水没したのがキッカケです。
あのときは確か3日ほど畑から水が引かなかったので、結果的にモモの樹の根が酸欠を起こしてしまい、残念ながら10年目の立派なあかつきが枯れてしまいました。
その、台風19号の際に福島県本宮市で消防士として人命救助に当たっていた佐藤さんが、現在松浦農園の研修生としてモモの管理を学んでいるのがなんとも不思議なのですが、とにかく、モモが水没したため、我が家の夏場の収入が激減したわけです。
なので、なんとか生き残りをかけて、ハウスキュウリにチャレンジしたのですが、その時はとにかく必死で勉強しながらガムシャラに肥培管理を行い、収穫量を確保すべく、日夜農業に励んでおりました。
今考えると、当時の僕の農業技術はかなり未熟だったのですが、真剣に栽培に取り組んだおかげか、ある程度の良い成績を残すことができましたね。
その際に学んだことをお話しさせていただきますと、とにかく「キュウリの収穫量を増やすため」には、「曲がりキュウリ」を怖れないことが第一歩なのではないでしょうか。
この場合の「曲がりキュウリ」とは、「商品外」「規格外」と言い換えても良く、まあ、要は「お金にならないキュウリ」と言う意味です。
キュウリは、水と一緒に定期的に肥料を流すことで、実の肥大促進が期待でき、それが結果的に収量の確保に繋がります。
しかし、当時の僕は、栽培期間の中で、「曲がりキュウリ」「規格外キュウリ」の「数」を減らすことに集中し過ぎて、「肥料」の量を必要以上に減らしてしまった時期があったのですね。
つまり、「無駄を省く」ことに「夢中」になり過ぎていました。
そして、その結果、確かに「商品外」のキュウリは減ったのですが、同時に「商品」のキュウリの収穫量も減少してしまいました。
そうなると、トータルで考えた場合、キュウリの収穫量が下がり、売り上げ、収入も一緒に下がる算段になります。
その結果を踏まえた上で、「これではいけない」と感じ、また流す肥料の量を少しずつ増やして行き、調整を重ねた結果、またキュウリの収穫量が回復してきました。
ただ、しかしながら、また、「規格外キュウリ」の量も増えてきました。
結論から言えば、ある程度農業で収入を上げるためには、それなりの収穫量がなければなかなか難しいです。
なので、逆に言えば仮に「商品外」がたくさん出ても、「商品」もたくさん収穫し、その中で、経費、労力などの収支を合わせていけば良いという話にもなります。
もちろん、商品外のキュウリは少ないに越したことはありませんが、現実はそんなに甘くはありません。
「売り上げ」が多ければ、その分「税金」も増えるのは当たり前です。
表裏一体は世の中の常です。
物事の、都合の良い部分だけを切り取って生きていこうというのは、もしかしたら、虫が良すぎるのかも知れませんね。
