〜もぎ立て胡瓜、下から見るか横から見るか〜

「社長、一度収穫したハズのキュウリが新たに復活してます!!」
「ああ、佐藤さん、ソレはただ見逃してるだけですよ。」
コレは僕と研修生の佐藤弘樹さんとの会話なのですが、とにかくキュウリと言う作物は、収穫時の見逃しに気をつけなくてはなりません。
特に冒頭の写真のように樹がある程度大きくなった場合、上段にあるキュウリ、中段にあるキュウリ、下段にあるキュウリ、と、満遍なく確認しないと、見逃したキュウリが大きくなりすぎて、その結果、商品価値が著しく落ちる場合があります。
なので、しゃがんだり、中腰になったり、背伸びしたり、下から見たり、横から見たりと、とにかくキュウリの収穫は、多面的な目配りが肝要でもありますね。
まず、キュウリの収穫時の見逃しが多い理由の一つとして、「葉の色」「樹の色」「果実の色」が、「似ている」事が挙げられるのではないでしょうか。
ざっくり言えば、どれも、だいたい、緑色です。
その辺が、葉と果実の色にかなりの差があるイチゴやモモとの非常に大きな違いでありまして、たまに、保護色のカメレオンのようにキュウリが周囲と同化して、収穫時に分かりにくい場合があります。
まあ、松浦農園の場合は忙しさにかまかけて、誘引作業や葉かきにあまり力を入れていないので、余計に果実が見にくいんですけどね、ははは。
それで、家庭菜園で作ったことがある方はよくご存知だと思いますが、適切な大きさのキュウリ4〜5日放って置くと、見事に果実が肥大し、まるでヘチマのような状態になります。
その、ヘチマのような、おばけキュウリですが、実はコレが正式な「キュウリ」の実だそうですね。
我々が一般的にイメージする、細くて長い、スーパーや飲食店で見るキュウリは、いわゆる「未熟果」であります。
なので、ある意味では巷でおばけキュウリと言われる、アノでかいキュウリが「正常」なのですが、正直、食べる気になりません。
ネット、AIさんに聞いてみると、収穫が遅れて肥大化したおばけキュウリの調理法、食べ方が色々と出てきますが、ヤハリ、僕は食べようと思えません。
でも、畑のすみっコに転がるおばけキュウリを見ると、ちょっと心が和みます。
なんだかちょっと笑えてきます。
いやー、こんなに大きくなったのか、お前、今までどこに隠れてたんだよ、ははは。
ハウスの中で、家族やスタッフさんとおばけキュウリを見付けては、よく笑いながら話が盛り上がります。
ソレは8月と言うよりは、作業の手が回らなくなってきた、9月以降によく見られる光景ですね。
ある意味ではかなりマニアックな話ですが、僕にとって、おばけキュウリは大切な秋の風物詩です。
